2018/05/25 17:10

日月堂では3種類のリーフティを扱っていますが、この5月中旬、そのうちの2種類、ブラック リーフ ティとヒマラヤン ゴールド ティを生産しているジャスビレの茶園と工場を訪問してきました。

町の中心部イラム・バザールから車で30分あまり。山道は途中から赤土のオフロードになり、タイヤは何度かぬかるみに足をとられつつ、青いトタンの工場に到着です。

標高約1900~2300メートルと、イラムでも高地に点在しているジャスビレの茶園

プロデューサーのスッバさんによると、工場は自身の茶園も持ちつつ、この地域の約150軒の小規模茶園が育てている茶葉を利用して20種類あまりの紅茶を生産しています。


19年前からジャスビレで仕事を始め、3年前から生産管理を任されているプロデューサーのスッバさん。茶畑は、標高の低い土地の木のほうが見た目はよく、高い土地の木はあまり見た目がよくないけれど、高いところの木のお茶のほうが味がよいといいます。


工場では常時20名ほど、各茶園では3~4名が仕事をしているそうで、紅茶づくりを通じて600人前後の雇用が生まれていることになります。


工場では、茶農園が生産する茶葉を、【単芽/一芯一葉/一芯二葉(1インチ未満)/一芯二葉(1インチ以上)/柔らかい茶葉/その他】と、6段階に分けて、購入。

畑の向きや標高、どの茶農園が摘んだ茶葉かによって、つくる紅茶は決まっています。


カトマンドゥのディーラーのところでは見たことのなかった、手揉みで丸めてつくった紅茶。茶葉が甘やかに香り、渋みのないお茶は、飲み心地も味も、とてもよいものでした。


生産工程で、出荷に至らない紅茶は肥料として土づくりに利用されるとのこと。


ジャスビレでは、茶木は冬場、3ヵ月ほど休養したのち、4月頭から茶摘みと生産が始まり、5月中旬まで続きます。世間でいうファーストフラッシュです。わたしたちが出かけたのは5月中旬で、ファーストフラッシュが終わり、セカンドフラッシュの生産が始まるまで、ひと月ほどあいだが空く時期でしたが、茶摘みをする人の姿も、少し見ることができました。


ジャスビレの茶園と工場があるのは、マイポカリという地域です。茶園と工場だけでなく、さらに標高の高いところにあるオーガニックファームを見学するなど、この日、1日マイポカリで過ごしましたが、イラムでは天候が目まぐるしく変化します。


雨が上がり、青空がのぞいたかと思うと、霧が出て、再び雨。空の色はすぐに変わり、山の向こうから一日に何度も霧が流れてくるのを見て、山の天気の変わりやすさをあらためて知りました。